コラム
2021年5月24日 鳩対策
個人の鳩駆除は大変危険です!実践前に知っておきたいこと6点
鳩(ハト)の駆除について知っておくべきことをまとめました。鳩がベランダや軒先に居付くと糞や騒音による被害が発生します。自宅や事業所で鳩による被害をなくすためには、鳩駆除をしなければなりません。鳩被害で悩んでいて、個人で鳩駆除を行おうと考える方も多いのではないでしょうか。
しかし、個人の鳩駆除は法律面や安全面など注意すべき点があります。実践前には鳩駆除におけるポイントを押さえた上で、しっかりと準備することが重要です。
今回は鳩駆除を行う上で知っておくべき知識や、実践する流れを徹底解説します。個人が鳩駆除を行う方法について知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
[目次]
1. 鳩を駆除する方法-準備編 1-1. 鳥獣保護法を把握する 1-2. 怪我や病気をしないよう準備する 1-3. 鳩が二度と寄り付かないように対策する 2. 鳩を駆除する方法-実践編 2-1. 役場へ申請し鳩駆除の許可を得る 2-2. 鳩の駆除・対策を行う 2-3. 予防策を行う まとめ |
1. 鳩を駆除する方法-準備編
鳩の被害に悩まされていると、すぐにでも鳩を駆除したいと考えるものです。しかし、何の準備もなしに鳩駆除を行うと法律違反してしまったり、怪我・病気になったりする可能性もあるため注意してください。
鳩を駆除するためには入念な準備が必要です。安全面の留意と法律遵守はもちろん、長期的な駆除ができる方法を採用しなくてはなりません。鳩駆除の準備で押さえるべき3つのポイントを解説します。
1-1. 鳥獣保護法を把握する
鳩駆除を考えている方は、鳥獣保護法の内容を把握しておきましょう。鳥獣保護法とは「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」の通称であり、鳩を含む鳥獣の保護を定めた法律です。
鳥獣保護法では、鳥獣と鳥類の卵を捕獲や採取・損傷してはならないと書かれています。つまり、個人が許可なく鳩を捕獲したり、怪我を負わせたりした場合は法律違反です。雛や卵を移動することも禁止されています。もし違反した場合には100万円以下の罰金か、1年以下の懲役を課せられてしまうため注意してください。
自宅で鳩が巣を作っていたとしても、鳩駆除を行う上では鳥獣保護法を遵守する必要があります。鳩被害に悩まされたからといって鳩を傷つけることはできないため、鳩や卵に損傷を与えないに駆除を進めましょう。
1-2. 怪我や病気をしないよう準備する
平和の象徴とも言われる鳩は小さい生き物だから人間を攻撃しない、と考える方も多いのではないでしょうか。ところが、鳩は意外なまでに獰猛な鳥であり、敵と見なせば人間であっても攻撃性をむき出しにして襲ってきます。鳩駆除を行う前に、鳩の危険性を正しく認識しておきましょう。
鳩は縄張りに対する執着心が強く、縄張りに踏み込んでくる相手には容赦しません。とくに人間が排除すべき対象となる巣やねぐらがある場所は、鳩が縄張りとして認識しているエリアです。うかつに近づくと鋭いくちばしや爪で怪我したり、群れが集団で襲ってきたりするため注意してください。鳩駆除の際は、怪我対策として以下のアイテムを装着しておきましょう。
・ヘルメットまたは頭巾 ・ゴーグル |
鳩の糞や羽毛にはクリプトコッカス症やサルモネラ食中毒といった病気を引き起こす病原菌が潜んでいます。鳩の身体にもダニ・ノミなど寄生虫がいるため、肌を露出する服装は避けましょう。病原菌対策として、以下のアイテムを必ず使用してください。
・服装は長袖長ズボン |
また、鳩駆除とあわせて糞掃除も行う場合は次のような掃除道具を用意しておきましょう。
・ぬるま湯 |
1-3. 鳩が二度と寄り付かないように対策する
鳩は一度追い払えば二度と寄ってこないわけではなく、再びやってこようとします。鳩駆除を完璧なものとするためには、鳩が二度と寄り付かないように対策しなければなりません。
鳩が再びやってくる理由としては「縄張りへの執着心」と「強い帰巣本能」の2つがあります。鳩は好んで居付いていた場所を縄張りとして認識していて、強い執着心があるため追い払われても諦めません。巣やねぐらがあった場所であれば帰巣本能も強く働き、たとえ巣が撤去された後でも戻ってきて再び巣を作ろうとします。
鳩を二度と寄り付かせないためには「縄張りへの執着心」と「強い帰巣本能」を封じ込める対策方法が必要です。対策方法は3つのポイントを踏まえて考えましょう。
・鳩の糞を掃除する |
鳩は自分の糞があるところを安心できる場所と認識するため、駆除後は糞の掃除が欠かせません。鳩が縄張りを主張するものをなくし、鳩が近寄れない・侵入できない対策を整えましょう。鳩対策を継続的に行うことで鳩が二度と近寄らなくなり、鳩による今後の被害も防げます。
2. 鳩を駆除する方法-実践編
鳩駆除の準備ができたら、いよいよ実践です。準備編で紹介した知識を踏まえて、安全かつ確実に鳩の駆除を行ってください。
鳩を駆除するためには有効な対策方法や、鳩が二度と寄り付かないための予防策を知っておかなければなりません。鳩を捕獲する必要がある場合は、行政機関への申請方法も把握しておきましょう。
以下では鳩を駆除する実際の流れとポイントを解説します。個人では難しい作業もあるため、実践前に一読してください。
2-1. 役場へ申請し鳩駆除の許可を得る
鳩が巣を作って居付いている場合は、鳩や巣の卵・ヒナを捕獲しなければ駆除できません。無許可で鳩や卵・ヒナを捕獲すると鳥獣保護法に違反してしまうため、まずは役場へ申請して捕獲許可を得る必要があります。
・申請書類提出
捕獲許可の申請を行う際は、以下の書類を揃えて提出しましょう。書類様式は自治体ごとに異なるため、事前確認が必要です。
①鳥獣の捕獲等及び鳥類の卵の採取等の許可申請書 |
①の書類は鳩や卵・ヒナを捕獲する場合に必ず提出します。一方、②の書類は、捕獲を複数人で行う場合に提出が求められるものです。
また、自治体によっては以下の書類が必要となるケースもあります。
③有害鳥獣捕獲申請に係る被害状況調査書 |
・審査
申請書類の提出後は審査が実施されます。審査は環境大臣または都道府県知事が定めた許可基準で行われ、審査項目は許可対象者・捕獲対象種・捕獲数・捕獲方法など多岐にわたる内容です。
鳥獣の捕獲は、原則として狩猟免許を保有している方にのみ許可されます。そのため、狩猟免許がないと審査落ちする可能性が大きくなる点に注意してください。
・許可証発行
審査を無事通過すると許可証が発行されます。許可証は実際の鳩駆除において携行義務があるため、紛失しないようにしましょう。
以上のように、捕獲許可の申請は必要書類が多く、審査日数もかかるため許可証が発行されるまでに時間がかかります。煩雑な手続きを避けたい、鳩駆除の実践まで期間を空けたくない方は、鳩駆除の専門業者に依頼しましょう。
2-2. 鳩の駆除・対策を行う
鳩を捕獲する許可を得られたなら、鳩の駆除を行いましょう。以下では鳩を追い払うために有効な方法を紹介します。
・忌避剤
薬剤中に鳩が嫌がる味や臭いの成分が含まれており、設置した場所から鳩を追い払うことができます。対策場所に鳩が強い執着を持っている場合など、他の対策方法と併用することでより効果を見込めます。ただし、適切な使用方法があるため、迷ったらプロに相談することをおすすめします。
・巣の撤去
すでに巣を作られている場合は、巣の撤去が必要です。鳩の巣にも病原菌は潜んでいるため、手袋・マスクなどで安全対策をした上で撤去を行いましょう。
巣の撤去を行う際、巣が空であれば捕獲許可証は不要です。一方、巣に卵・ヒナがいる場合は捕獲許可証の携行が求められます。
卵・ヒナの移動は、捕獲許可証があっても傷つけないよう実行しなければなりません。捕獲許可で設定された条件を遵守して、巣の撤去を行ってください。
・剣山
ベランダの手すりや室外機上部に剣山を設置して、鳩が居付くスペースをなくします。鳩対策用の剣山には樹脂製・金属製があるものの、鳩にとって脅威となる金属製の剣山を使用しましょう。
・ネット
鳩の侵入を物理的に防ぐ目的で、対策場所を覆うようにネットを設置します。ベランダや庇下などのピンポイントな空間に適した対策方法です。
・電気ショック機器
鳩が居付いている場所にワイヤーを張りめぐらせて、鳩が接触すると電気ショックを与えます。鳩を驚かせても怪我はさせないため、鳥獣保護法に抵触しない対策方法です。
駆除・対策を実際に行う上では、鳩による攻撃や病原菌の対策が欠かせません。高所へのネット設置や電気ショック機器については設置時に危険が伴うため注意してください。鳩の駆除・対策は、蜂の巣駆除と同じくらいの危険があるため、専門業者へ依頼する方法がおすすめです。
2-3. 予防策を行う
鳩の駆除が完了した後は、対策場所を鳩が再び寄り付かないような環境に変えることが大切です。鳩が持っている「縄張りへの執着心」と「強い帰巣本能」を封じ込める予防策を紹介します。
・忌避剤
忌避剤は鳩を寄り付かせないための予防策としても効果的です。忌避剤は薬剤形状によって、スプレータイプ・固形タイプ・ジェルタイプの3種類があり、ジェルタイプは忌避効果が長持ちします。
・糞の掃除
糞をきれいに掃除すると、鳩が持っている縄張りへの執着心を弱めることができます。糞をぬるま湯でふやかして新聞紙で拭き取り、ゴミ袋に包んで捨てましょう。
・物陰を減らす
鳩は雨風や天敵から身を隠せる物陰に好んで巣を作ります。物陰の少ない場所には巣を作りたがらないため、片付けを行って物陰を減らしましょう。
せっかく鳩を駆除したのですから、鳩が二度と寄り付かないように万全の予防策を講じるべきです。個人では鳩の習性を理解した予防策を取ることが難しいため、鳩駆除と予防策に詳しい専門業者へ依頼しましょう。
まとめ
鳩は鳥獣保護法で保護されていて、捕獲する場合は役場に許可申請する必要があります。駆除・対策の各種方法についても、鳩の危険性を理解した上で安全に留意して行わなければなりません。
鳩を駆除した後は、二度と寄り付かないように対策することが大切です。鳩は縄張りへの執着心が強い鳥であるため忌避剤などで予防しましょう。
個人の鳩駆除は注意点が多く、役場の許可が下りるまでに時間がかかる問題もあります。鳩駆除は早期対応が重要となるため、被害が大きくなる前にプロテクト株式会社にご相談ください。
プロテクト株式会社は法人・個人のお客様の状況やニーズに合わせて、鳩を素早く確実に駆除する対策方法をご提案いたします!